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初めて人を頼むときに気をつけたい3つの約束

初めて人を頼むときに気をつけたい
3つの約束

初めて人を頼むときに気をつけたい3つの約束

はじめて外部の人に仕事をお願いするとき。
多くのトラブルは「思い込みのズレ」から生まれます。

こちらは「これくらいで伝わるだろう」。
相手は「言われていないから含まれないだろう」。
どちらも悪気はないのに、最後に「思っていたのと違う」。
その残念さを避けるいちばんの近道が、最初の3つの約束です。

本稿では、初めて人を頼むときに押さえておきたい3つの約束と、それを支える実務のコツを紹介します。
小さな会社や個人事業主の方でも、今日からすぐ使える形に落とし込んでいます。

1. 約束①「目的と言葉」を先にそろえる

依頼は「何を作るか」から考えがちです。
けれど本当に大事なのは「何のためにやるか」。

目的が曖昧だと、途中で判断が揺れます。
写真は必要か。
文章は長めか短めか。
どれも目的が決めてくれます。

先に一行で言い切りましょう。
「来月の体験予約を増やすための、LPの改善」。
「求人応募の質を上げるための、募集ページ見直し」。

そして言葉を合わせます。
「体験予約」と言ったら何を指すか。
「納品完了」とはどの状態か。
同じ日本語でも人により解釈が違います。
依頼の冒頭に短く定義を書いておくと、後の行き違いを大きく減らせます。

2. 約束②「役割・範囲・期限」をはっきり書く

どこまでが相手の仕事で、どこからが自分の担当か。
これを最初に紙で決めておくことが、最強のトラブル予防です。

・役割。
例:文章の下書きは依頼側。
推敲とデザイン、公開作業は受け手側。

・範囲。
例:トップページと料金ページのみ。
既存記事の修正は含まない。

・期限。
例:初稿は◯月◯日。
フィードバックは2営業日。
最終納品は◯月末。

口頭での合意は忘れます。
チャットで良いので、箇条書きで固定しておきましょう。

3. 約束③「連絡の頻度・方法」を決めておく

連絡のつき方で、仕事の速さと満足度は大きく変わります。

・連絡チャネル。
例:普段はLINE。
ファイルはメールまたは共有ドライブ。

・頻度。
例:進捗は毎週月曜午前に短い報告。
重要な判断はその都度相談。

・誰が決めるか。
例:文言・写真の最終決定は◯◯さん。
予算変更は代表のみ。

この3点が明確だと、相手は動きやすくなり、無駄な待ち時間が消えます。

4. 実務のコツ① 期待値と品質基準を見える化

「いい感じでお願いします」。
便利な言葉ですが、ゴールがぼやけます。
代わりに「サンプル」「数値」「チェック項目」で期待を可視化します。

・サンプル。
好きな参考例を3つ。
嫌いな例を1つ。
理由を一言添える。

・数値。
目標件数。
クリックの目安。
文字数や画像点数。

・チェック項目。
誤字脱字ゼロ。
料金と場所は必ず記載。
スマホでの読みやすさ確認。

また、途中で小さく確認する仕組みを入れます。
いきなり完成品ではなく、ワイヤー→初稿→最終の3段階に分ける。
早めにズレを直すほど、時間も関係も守れます。

5. 実務のコツ② お金・権利・秘密の取り決め

気まずい話ほど、最初にクリアに。
後回しにすると必ず大きくなります。

・費用と支払い。
金額。
何に対して支払うか。
支払い日と方法。
成果が出なかった場合の扱い。

・権利。
作った文章や画像は誰のものか。
加工や再利用は可能か。

・秘密。
料金や顧客情報、未公開の企画をどう扱うか。
簡易な契約書や同意書で構いません。
ネットのテンプレをベースに、実情に合わせて2〜3項目を追記するだけでも効果は抜群です。

6. 実務のコツ③ 振り返りで次回の再現性をつくる

初回の依頼は「試運転」です。
完璧を狙うより、終わった直後の振り返りが大切です。

・よかった点。
期限。
連絡の速さ。
仕上がりの一貫性。

・改善点。
指示の出し方。
素材の渡し方。
フィードバックの具体性。

・次回の約束。
何を続けるか。
何をやめるか。
次のゴールは何か。

これを1枚にまとめ、次の依頼の冒頭に貼りつけるだけで、回を重ねるほどラクになります。

まとめ

はじめて人を頼む場面で必要なのは、特別なテクニックではありません。
目的と言葉をそろえること。
役割と期限を紙に書くこと。
連絡のルールを決めること。

この3つの約束が、気持ちの良い協力関係の土台になります。
さらに、期待値の見える化。
お金と権利と秘密の取り決め。
小さな振り返り。
この実務のコツを添えれば、次の依頼はもっとスムーズに、成果はもっと再現可能になります。

株式会社T&Cでは、ウェブ制作・広告・運用の現場で、こうした「頼み方の型」づくりから並走しています。
はじめての外部依頼でも、最初の一歩から一緒に整えます。
迷ったら、短いご相談からお声がけください。

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